29の倍数判定法(29で割り切れる数の見分け方)①

一の位の数の3倍と十の位以上の数との和が29の倍数であれば、その数は29で割り切れる。

 

なぜ29で割り切れるのか?①

十の位以上の数がa、一の位の数がbの整数mについて、
 m=10×a+b
 3×m=30×a+3×b=29×a+(a+3×b)
aは整数なので、29×aは29の倍数。
3×mが29の倍数であるためには(a+3×b)が29の倍数であればよい。
3と29は互いに素であるから3×mが29の倍数であればmも29の倍数となる。
つまり、一の位の数の3倍と十の位以上の数の和が29の倍数となる整数は29で割り切れる。

 

29で割り切れる数の一例①

9512の場合、
一の位の数の3倍が2×3=6、十の位以上の数が951で、その和は957。
957は一の位の数の3倍が7×3=21、十の位以上の数が95で、その和は116。
一の位の数の3倍と十の位以上の数の和116が29の倍数なので957は29で割り切れる。
よって、9512は29で割り切れる。

 

29の倍数判定法(29で割り切れる数の見分け方)②

各位の数に上の位から順に2のべき乗をかけた数の和が29の倍数であれば、その数は29で割り切れる。

 

なぜ29で割り切れるのか?②

千の位の数がa、百の位の数がb、十の位の数がc、一の位の数がdの整数mについて、
 m=1000×a+100×b+10×c+d
 33×m=33×103×a+33×102×b+33×10×c+33×d
     =303×a+302×3×b+30×32×c+33×d
     =(29+1)3×a+(29+1)2×3×b+(29+1)×32×c+33×d
     =29×{(292+3×29+3)×a+(29+2)×3×b+32×c}
      +{a+3×b+32×c+33×d}
{(292+3×29+3)×a+(29+2)×3×b+32×c}は整数なので、29×{(292+3×29+3)×a+(29+2)×3×b+32×c}は29の倍数。
23×mが29の倍数であるためには{a+3×b+32×c+33×d}が29の倍数であればよい。
3と29は互いに素であるから33×mが29の倍数であればmも29の倍数となる。
つまり、各位の数に上の位から順に3のべき乗をかけた数の和が29の倍数となる整数は29で割り切れる。

 

29で割り切れる数の一例②

65540の場合、
上の位から順に2のべき乗をかけた数の和は、
6+3×5+32×5+33×4+34×0=174
174は、上の位から順に3のべき乗をかけた数の和が
1+3×7+32×4=58なので29の倍数。
よって、上の位から順に3のべき乗をかけた数の和174が29の倍数なので、
65540は29で割り切れる。

 

 

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